将来は痛みを改善する仕事につきたい

私は、小学生の頃から痛みの治療に興味を持ち、医師を目指しました。しかし高校生の頃に、当時では珍しい「潜在性 WPW症候群+上室性頻拍」を併発し、多い時には短時間発作が1日で200回以上ある日もあり、普通の日常生活ですらもままならない状況でした。当時の長崎大学医学部病院の発作回数日の記録更新をうちたてました(笑)

そうした状況の中で一旦は医学の道を断念しかけましたが、痛みに関する治療はどのような治療法であれほとんどの場合は薬を使うため、まずは薬剤師の道を選びました。

大学卒業後は、地元の沖縄県立八重山病院へ就職するも、薬ではどうしようもない痛みを目の当たりする日々の連続でした。親戚の叔父や叔母、祖父母に至るまで様々な痛みを抱えて病院に来るが、私にできる事といえば、当然の事ながら処方された薬を正確に処方し、間違えのない様に安全に服用してもらう事でしか、疼痛治療に関われない事にジレンマの日々を過ごしていました。

大学時代に4年間バイトでお世話になった徳島市内の森本薬局の社長が、漢方薬や鍼灸治療を併用して治療していたこともあり、次第に東洋医学に興味が湧いてきました。その想いを両親に伝え理解してもらい、香川県で鍼灸マッサージ師柔道整復師免許を取得することになりました。妻の実家が漢方専門の橋本薬局でもあることから東洋医学、漢方薬治療に携わる事になりました。

痛みのない日常生活へ早期復帰できるお手伝いができるようにと、患者様一人一人と真摯に向き合ってきたこの23年間。

これまでたくさんのご縁を頂き、総合内科、循環器内科、呼吸器内科、整形外科、小児科、眼科、膠原病リウマチ専門病院、人工透析、ペインクリニック、産婦人科、心療内科、総合病院などの門前薬局にて様々な先生方の処方を西洋医学的視点、東洋医学的視点の両方で観察しながら数多くの経験を積み重ねさせて頂きました。

そうする中で慢性的な痛みや繰り返すけがの再発を防ぐには、その人自身の体をコントロールしている「脳」にアプローチし日常動作の修正を行わないと根本的な解決に至らないのではと強く感じるようになってきました。当時から、調剤薬局にて歩き方の指導や継続的なストレッチの方法などを指導していました。

近代的なアスリートリハビリテーション、医療リハビリテーション等の分野も改めて見直す中で見えてきたものは、やはり適切な正しい動作のもとで行う運動療法でした。そんな時に日本を代表する素晴らしい3名の方々との運命の出会いがありました。お一人目は、株式会社 R-body project 代表 鈴木岳.さんです。オリンピアンのコンディショニングを一般の人に導入された第一人者でもあり、コンディショニングトレーニングという概念を広める活動を全国展開されておられます。2021年 東京オリンピックパラリンピックの組織委員会大会準備運営第一局(医療)アドバイザーをされております。物凄い情熱家であり、お人柄も最高です。

お二人目は一般社団法人 EMI 代表本橋恵美さんです。弊社で取り入れておりますコンディショニングメソッド「コアパワーヨガCPY®」の生みの親です。このプログラムは、2019年に日本を沸かせたラグビーでおなじみのオリンピック7人制ラグビー代表のコンディショニングメソッドとして取り入れられ、一躍注目を浴びました。もちろんラグビー選手のみならずゴルフ、野球、サッカー、その他様々なジャンルのトップアスリート選手にもコンディショニングとして取り入れられています。あの松山英樹選手も取り入られているそうです。

そして3人目のお方は、徳島大学運動機能外科学(整形外科教授西良浩一先生です。 NHKのプロフェッショナルの流儀でもご紹介されましたので、言わずもがな多くの方がご存じだと思います。上記のお二人ともご親交が深く、最先端の内視鏡を使った腰椎分離症、脊椎最小侵襲手術の世界的権威の先生です。術前または術後 における外傷の予防、機能改善のリハビリにヨガ、ピラティスを積極的に取り入れる事をご推奨されております。

日本を代表する三人の巨匠との出会いから、本当にたくさんの学びと気づき、そして希望と勇気を頂き、まずは香川の地にてクライアントさん自身で姿勢を改善してもらい、少しでも痛みを緩和、予防できるための施設を立ち上げようと決断いたしました。ほぼ同じタイミングで総合内科専門医、消化器内科専門医 藤森崇行先生とのこれもまた運命的な出会いがあり、現在に至ります。

また開業するに申し分のない立地と建物を提供して下さりチャンスを頂きました生活雑貨 SKILLETの会長、社長、常務取締役の北村ご一家様のご理解のもと 2019年10月多肥下町SKILLET タウン内にて開業させて頂ける運びとなりました。

まだまだ歩み始めたばかりではありますが、この施設が地域で医療に関してお困りの方々の一助になれたらという思いで立ち上げました。これからもスタッフー同、精一杯頑張る所存で御座いますので、今後ともどうぞご指導ご鞭達のほど宜しくお願い申し上げます。

令和元年10月吉日